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ゴルフ雑感

三木 昌樹

 前回のコラムでは「若い」ということについて最近感じていることに触れましたが、その中で体力維持のために月に1,2度のゴルフをしていると書きました。しかし当然のことですが、夏の暑い時期や冬の寒い中でのプレーはできれば避けたいものですから、必然的に春と秋のプレーが多くなります。したがって月に1,2度というのは年間を平均してということです。勿論、暑いときに涼しい高原でのゴルフや、冬に暖かい南国でのプレーができれば最高ですが・・・

 それから、私はゴルフに関しては、全くのド素人であり、ゴルフは遊びとして楽しむためにしているということを時には強調するようにしております。なぜかといいますと、これもゴルフをされる方であればお分かりと思いますが、時にゴルフは紳士のスポーツということが強調されて、厳格なルールや服装規定などのマナーに縛られ、堅苦しい思いをすることがしばしばあるからです。

 すなわち、ゴルフをするときはドレスコードを守るべき、プレーに関するルールも細かく規定されており、雨が降ってもよほどのことが無い限りプレーは中断しない、などなど・・・かなり堅苦しく、また真面目にやれば精神的にもハードなスポーツだと思います。勿論、スポーツというからにはルールを守ってプレーするのは当然ですが、ゴルフの時はそれが強調されていると感じるのは私だけでしょうか・・・

 いずれにせよ、私にとってのゴルフは単なる遊びですから、紳士のスポーツと思ってきっちりプレーをされている方と同じ組で回ると若干息苦しい思いをすることがありました。

 さりとて、実は最近ゴルフの腕を少し上げてきており、よく言われる100を切ることがあるようになり、スコアーでもゴルフを楽しめるようになってきたのかな、などこの年になって感じる今日この頃です。

 ところで、ゴルフは「贅沢な」スポーツないし遊びということが従来から言われており、実際に今でもいわゆる「ぜいたく税」(ゴルフ場利用税)がかかります。ゴルフの大衆化が標榜されるようになり、この課税の是非が議論されるようになっておりますが、今のところはゴルフ場の開発には周辺のインフラ整備が必要なこと(受益者負担)や、ほかの遊びに比べるとゴルフ場の利用者は担税力が高いとの理由などから裁判所はゴルフ場利用税に関しては合憲との判断をしております。

 ゴルフのプレーに要する費用や道具類の値段なども一昔前に比べるとかなり安くなってきていると思います。勿論、いわゆる名門コースのプレー代は今でもかなり高く、道具類も高級品などはかなり高いものもありますが、パブリックのコースは勿論、都心から離れた場所にあるゴルフ場の利用料金はかなり安くなってきておりますし、道具類もそれなりに安くてよいものも販売されているようです。さらに中古品でも品質の良いものが容易に手に入ります。ゴルフのプレー代が安くなったのは、バブル期に増えすぎたゴルフ場が次々に破たんし、民事再生により息を吹き返したゴルフ場の生き残りをかけた経営戦略の産物だと思います。

 また、贅沢だといわれることの要因の一つとして、ゴルフは普通にプレーをしようとするとかなり時間がかかることもあげられます。

 通常はハーフ9ホールを2つ、合計18ホールを回ってトータルのスコアーを競うことになりますが、一般的にはハーフに2時間以上はかかりますし、日本方式(?)では、前半のハーフを回った後食事があり、その後後半のハーフをプレーするというスタイルが標準(?)となっております。したがってほぼ一日がかりとなります。長い時間一緒にプレーすることにより、ほかのプレーヤーの性格というか人となりがかなりよくわかるものです。このことから、ゴルフがいわゆる接待にも使われるのかな、などと思ったりします。また、ある程度年を取った人間で、しかも地方で年金暮らしをしておられる人たちにとっては健康的に時間を費やすお遊びとしてかなり定着してきていると思います。

 特に地方のゴルフ場に平日に行くと、お年を召した男女のプレーヤーが半分以上を占めているようです。最近は高齢者の健康管理や健康寿命という言葉がささやかれるようになりました。将来的には、高齢者割引など(現在でもゴルフ場利用税については70歳以上は非課税で65歳以上は軽減税率が適用されます。)を現在よりもさらに優遇したり、簡便で距離の短いミニコースやパターゴルフを設置したりしてゴルフをもっと奨励したらどうかなどと思います。

 私も、もう少し時間的余裕をつくり、ゴルフにかこつけて猛暑や都会の喧騒を逃れ、緑の中でリフレッシュできれば良いものだな、などと考えております。

以上

本コラム中の意見や推測にわたる部分は、執筆者の個人的見解であり、ひかり総合法律事務所を代表しての見解ではありません。
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