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少林寺拳法2

三木 昌樹

 前回に続いて少林寺拳法について触れてみたいと思います。というのも、今年(2014年)の5月に東大少林寺拳法部の創部50周年を記念して、中国にある嵩山少林寺を訪問したからです。東大少林寺拳法部の50周年については既にふれておりますが、中国の嵩山少林寺の少林拳との関係についてはまだ触れておりませんので、少し説明がいるのかなと思います。日本で少林寺拳法を設立しこれを日本だけでなく世界にも広めた宗道臣氏は、日本における少林寺拳法のもとになったのは中国の嵩山少林寺の少林拳であると明言されております。しかしながら、両者は現在では似て非なるものというほかなく、それぞれが独自の発展を遂げていると言えます。

 東大少林寺拳法部のOB会は「拳生会」と称し、今では会員約1000名を擁する大きな団体に育っています。今回の訪中団は、この「拳生会」の草創期のメンバー11名に、日本における少林寺拳法グループの宗由貴総裁(宗道臣氏の息女)らとともに中国河南省にある嵩山少林寺を訪問しました。

 最近の日中関係は、いろいろとギクシャクしております。それは政府間の問題であって、我々民間の交流はそのようなときにこそしっかりなされるべきとの認識のもとで行われましたが、とても有意義な訪問であったと思います。

 我々の訪中に関しては、同行された宗由貴総裁が、平成26年6月17日の日本経済新聞 朝刊文化欄(39ページ)に「少林寺拳法 友好の礎」と題して寄稿されておりますので、すでにご存じの方もいるかと思いますが、簡単に訪中の内容を抜粋しますと、北京の中日友好協会や河南省の現地政府を表敬訪問し、その後、宗道臣氏の働きかけでできた鄭州大学の宗道臣文庫や登封の少林希望小学校で学生たちの歓迎を受けました。その後嵩山少林寺を訪れましたが、方丈(住職)である釋永信(しゃくえいしん)氏が自ら境内を案内してくださり、普段は公開していない場所もすべて見せていただきました。特に印象に残っているのは、宗道臣氏が日本において少林寺拳法を創始するヒントになったといわれる白衣殿壁画(修行僧たちが互いに切磋琢磨する様子を描いたもの)を直接見られたことと、寺僧による早朝拳練(いわゆる朝練)を見学できたことでした。11名のメンバーは皆60歳を超えておりますが、気持ちが昔に帰ったのか、修行僧の動きに合わせて体を動かしている者が多かったのには、思わず微笑んでしまいました。

 なお、自慢話ですが、東大少林寺拳法部の現役諸君が、中国訪問前に行われた関東学生大会で総合優勝を獲得し、さらに帰国後に行われた七大戦(昔の七帝戦)でも三連覇を達成し、少林寺拳法部の50周年に花を添えてくれました。

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